年間休日は会社によって差があるため、もっと休日が多い職場に転職したいと考える人もいることでしょう。その場合、休日の少なさは退職理由になるのでしょうか。
労働基準法上の年間休日の最低ラインは105日ですが、日数は会社ごとに設定されているので110日や120日のところもあれば、125日というところもあります。そのため、年間休日が125日以上あると「休日が多い会社」というイメージになります。
休日が少ないことを承知で入社したにもかかわらず、同じ職種でも年間休日が125日以上ある会社が存在すると知ってしまったら、不満が出てくるのも当然のことです。もっと休日が多いところに転職したい、と思うようになるのも自然な流れでしょう。事実、厚生労働省が行った雇用動向調査では退職理由として「労働時間や休日などの労働条件の悪さ」を挙げるケースも多く見られました。
真面目な人ほど休日が少ないという理由で転職するのはわがままではないか、と考えがちです。しかし、休日が少ないと疲労が取れず仕事の生産性を下げてしまいます。退職することを後ろめたく思うことはありません。
休日が少ないことをきっかけに転職する人も少なくありませんが、退職理由は面接で必ず聞かれます。「休日が少ないから」という言葉だけを聞くとただ愚痴をいっているだけに聞こえてしまい、悪い印象を与えてしまうので注意が必要です。では、どのように伝えればいいのでしょうか。正直に「休日が少ないから」と伝えるのではなく、休日が少ないことでどのような影響があったのかを伝えるといいでしょう。「仕事だけでなくプライベートの時間も大切にしたい」「メリハリをつけて働きたい」だとポジティブな気持ちが伝わるため、印象が大きく変わります。
例えば、「今の職場は残業や休日出勤が多く、休日を取るのが難しい状態です。資格を取得してスキルアップを目指していますが、その時間すら取れません。自分自身の成長につなげるために、もっと効率的に仕事をして成果を出せる環境で働きたいと思い、退職を決意しました。」と伝えると、採用担当者にポジティブな気持ちで転職活動していることが伝わり、好印象を与えることができます。
休日が少ないことを理由に転職を考えるのは単なる怠け心からではないはずです。ポジティブな気持ちで仕事に向き合えるなら、その選択は決して間違いではないでしょう。我慢して心身に影響を及ぼしてしまうよりも、もっと働きやすい職場を見つけて転職したほうが建設的です。